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モンスターハンター!1 1章

2009年前半に執筆したMH2PG小説です。
魔法なし現パロなし漫才あり、モンスターとの泥臭いガチ勝負全開の読み物。
以上の単語にピンと来た方、来なかった方にも、良い暇つぶしになれば幸い。


《あらすじ》

大陸の北の果て、フラヒヤ山脈のふところ深くに抱かれたポッケ村。
引退した村付きハンターにかわり、新しく街からやって来た青年は
ナント極めつけのおばかハンターで……!?
銀髪の双剣野郎ヒュー・パーシヴァルと相棒の白ネコ・オモチが走って笑ってスッ転ぶ!
MHP2Gの序章みたいなお話です。



モンスターハンター! 銀嶺の双剣士


 1章 プロローグ

 満天の星空。中空に冴えわたる月の光に、雪の峠道が白く輝いている。
 深い藍色の夜空に鋭利な峰々を突きだして、山脈は大陸の北部に、まるで世界の壁のようにそそり立つ。春も半ばとはいえ雪はまだ分厚く残り、空気も身を切る冷たさだった。遅くまで草を食む獣たちもすっかり眠りについたらしく、あたりは静けさに満ちている。
 そんな中、額に汗を浮かべながら路をいそぐ旅人の姿があった。
 全身をガウシカ革の防寒具に包んで、右手には地図。体格と、力強い歩きぶりからすると若い男のようだ。滑りやすい雪道に慎重に足を運びつつも、しきりに地図に目をやっている。普通なら避けるべき危険な時間帯に山道を歩いていることからすると、道に迷ったものか、あるいは夜型モンスター狙いのハンターかというところだが――。
「まっずいなぁ、俺ぇ……。どんどん違う方向に来てる気が、びんびんしてるぜ……」
 どうやら前者だったようだ。
 疲れた声で呟くと、男はもう一度地図を見る。彼の前には深い切り通しの路があって、地図上ではその先に少し開けた岩場があることになっている。
「よし。この先が地図通りだったら、間違ってないってことだから強行軍で今夜中に村まで行っちまう。間違ってたら諦めて、そこで大人しく救助を待つか!」
 半泣きで足を進めた彼だったが、
「おっ、合ってたじゃねえか。さすが俺!」
 切通しの向こうには期待どおり、銀色に輝く雪の岩場が広がっていた。どうやら正解だったらしい。喜びいさんで、ここが地図のこの場所ならもう少しで村が見えるはず――と男は広場に踏み入れて数歩のところで足を止めた。
「ん? なんだこりゃ。ポポが……、死んでる?」
 静かな岩場のあちらこちらに、こげ茶色の小山のような影があった。
 寒帯の生物に特有な長い毛、湾曲した白い牙。象か牛に似た大型の獣は、主にこのあたりの雪山に棲む草食獣ポポである。異様なのはそのどれもが派手に血を流して息絶えていること。――おそらくそのとき彼の頭は、疲れと寒さのせいでかなり鈍っていたのだろう。
 危険を感知するのが遅れた。

 ガアアアアアアアア!!

「なっ……!?」
 頭上で恐ろしい咆哮が響く。
 振りむいて身構えるひまもなく、すぐそばに翼を打ち鳴らす音がする。
 直後――彼の身体は真っ逆さまに暗い崖の下へと落ちて行った。


(「2章 ようこそ、ポッケ村へ!」へ続く)

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